一周忌に塔婆を立てるなら!事前に知っておきたい知識を徹底解説

「一周忌で塔婆(とうば)は立てるか?って聞かれたけど、塔婆って何?立てるって…どうやって?誰に頼むの?」と悩まれる人は、あなただけではありません。

法要自体が簡略化されつつある今の時代、よく知らない・見たこともない・言葉しか知らない、なんて方も多いんです。

塔婆は、故人の供養のために、墓石の後ろに立てる木の板のことです。

ただこの塔婆、単なる板ではなく、実は仏教では供養の中でも最も故人に尽くした供養ができると考えられている『1番質の高い供養の方法』なんです。

故人の冥福を祈り感謝を届ける方法の中では、最も礼を尽くせるこの塔婆は、『喪があける一周忌の節目に行う供養としては、ぴったりのもの』といえるでしょう。

そこで今回は、塔婆について『いつ・誰が・何本立てるのか?~依頼先・塔婆にかかる費用まで』の全知識をわかりやすくお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。

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1 塔婆(とうば)とは?

別名で卒塔婆(そとば)とも呼ばれ、木の板に『故人の戒名・没年月日・梵字(ぼんじ)・経文・供養年月日・施主名』が書かれており、墓石の後ろに立てます。

必須ではありませんが、仏教では「塔婆を立てること」は供養の中でも『最も質の高い供養』と考えられており、自分が善を積むことにもなるため、お坊さんも推奨されています。

1-1 塔婆を立てる時期~撤去の時期

塔婆を立てる時期に決まりはなく、お墓参りをするタイミングなら塔婆はいつ立てても良いとされていますが、忌日・年忌法要を行う際に合わせて立てるのが一般的です。

塔婆を撤去する時期にも特に決まりはありません。

ですが、板で作られた塔婆は日々劣化していくため、お墓をきれいに保つためにも、板が古くなった時・新しい塔婆を立てるときには撤去することが推奨されています。

撤去した塔婆は、檀家先の菩提寺や近所のお寺さんに頼んで引き取り処分してもらうのが一般的です。

1-2 塔婆を立てる人

塔婆は遺族や近親者の他に、参列者も立てることが可能です。

施主側・参列者側とで「塔婆を立てたい人が複数いる場合」は、塔婆申込書に施主が要望を書き込み、施主からお寺へまとめてお願いするようになります。

塔婆申込書は次の画像のようなもので、お寺に塔婆のお願いをした際にもらうことができます。

塔婆申込書

1-3 立てる本数

塔婆を立てる本数に決まりはなく、故人1人に対して複数本立てても1本だけ立ててもどちらでもよいとされています。

お墓の広さによって立てられる本数は変わってくるため、小さなお墓の場合は、1、2本におさめるケースが一般的です。

塔婆をたくさんは立てられない広さにも関わらず、複数人から塔婆建立の申し込みがあった時は、全員分の塔婆料をまとめて、1本材質の良いものを立てるのが一般的です。

もし参列者側から塔婆を立てたいと申し入れがあったのに、お墓の広さの問題でまとめて1本になる場合は、施主から当人に次のようにしっかりお礼を伝えましょう。

お墓の広さの関係で、まとめて1本で立てることとなりました。
せっかく塔婆を出して下さったのに、申し訳ございません。
ですがお心遣いに、故人も喜んでいると思います。
本当にありがとうございます。

浄土真宗のみ塔婆は立てない

浄土真宗では、「人は亡くなるとすぐに極楽浄土に行ける」という考え方なので、追善供養の必要性がなく、塔婆を立てることはありません。

2 一周忌に塔婆を立てたい!事前に知っておきたい依頼先

塔婆は、事前にお寺さんにお願いして用意してもらうものです。

そのため、一周忌法要での読経を頼むお寺・お坊さんに塔婆の作成・当日の塔婆供養(墓前での読経)の依頼を行います。

2-1 菩提寺

檀家に入っている場合は、菩提寺へ依頼して作成してもらいましょう。

お寺や地域によっては、「施主は塔婆必須」と言われる場合もありますので、よく確認しましょう。

2-2 お坊さん派遣サービス

特に檀家に入っていない場合は、葬テラスのようなお坊さん派遣サービスに依頼しましょう。

法要での読経を依頼する電話で、「塔婆も立てたいのですが…」といえば、対応してくれるお坊さんを手配してもらえます。

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3 【全宗派共通】塔婆料の相場と包み方

宗派によって塔婆料に関する細かい決まり事の違いがありますが、ここでは「どの宗派でもこうすれば間違いない」という全宗派共通の金額相場と包み方をご紹介しますので、参考になさってください。

3-1 相場は1本あたり3,000円~10,000円

塔婆は1本あたり『3,000円~10,000円』が相場ですので、もし「お気持ちで」と言われた場合は、相場金額を包むようにしましょう。

ただし最近では、塔婆料はお寺ごとで『明確に料金が決まっている』ことが多い傾向にあります。

依頼の際には次のようにたずねれば、失礼がなく聞きたいことが聞けます。ぜひ聞いてみてください。

「今回の一周忌法要にあたりまして、塔婆を立てたいと思っています。
親族(と知人)の○名で塔婆供養を希望しているのですが、貴院での申し込み方法と1本あたりの塔婆料代を教えて頂けないでしょうか?」

3-2 正しい包み方

全宗派共通で、表書きは『御塔婆料』と書き、『白無地の封筒』にお金を入れるのが、正しい包み方です。

よりわかりやすく次に手順をイラスト付きで解説しますので、参考になさってください。

1.白無地の封筒に、黒墨の筆ペンで『御塔婆料』と表書きを書きます。

ポイント!

  • 水引は使いません。
    ※水引とは不祝儀袋に付ける白黒の紐状のもののこと。
  • 表書きの下に施主の苗字を書き添えます。

2.裏面に『住所・電話番号・金額』の3つを書きます。

ポイント!
  • 金額は頭に『金』と書き加え、最後に『圓也』で締めくくります。
  • 数字は漢数字を用います。
    ※1→壱、2→弐、3→参、4→四、5→伍、6→六、7→七、8→八、9→九、10→拾、100→百、千→阡、万→萬、となります。

3.お金は、表面が表書きの方にくるように入れます。

ポイント!
  • 新札、もしくは旧札でもなるべく折れ目やしわの入っていないきれいなお札を包みましょう。
注意!塔婆料とお布施は別物

一周忌法要では、読経のお礼・交通費・会食の代わりとしての『お布施』と、塔婆を立てる場合はそれとは『別』に、塔婆料を用意します。
同じ読経でも仏壇前で読んでいただくものと、塔婆供養のために読んでもらうものとではお礼の目的が異なるので、忘れずどちらも用意するようにしましょう。

まとめ

塔婆は、追善供養としては最も質の高い最高の供養です。

「一周忌にあたって塔婆を立てたい」と思われたら、檀家の場合は菩提寺へ、檀家に入っていない場合はお坊さん派遣サービスを利用し、法要の2週間前までには塔婆の依頼を済ませましょう。

塔婆は寺によって明確な値段が決まっていることが多いですが、全宗派での相場は『1本あたり3,000円~10,000円』です。

施主側だけでなく参列者側も立てることが可能ですので、施主が塔婆建立の意思を参列者に確認して、代表して寺に依頼しましょう。

正しい包み方までお伝えしましたので、記事の通りにしていただければ、初めてのことで不安な人でも、マナー違反や失礼なく・適切に塔婆料のお渡しまでができます。

この記事が、一周忌を前に塔婆について悩むあなたの役に立てば幸いです。