お正月とお年玉

マイペース僧侶のもくれんです。
ご無沙汰しております。実は…私生活でバタバタしておりまして、ブログから更に遠ざかっており、失礼致しました。(言い訳無用ですね)これからも頑張りますのでどうか宜しくお願いします。

今年も残すところあとちょっと。慌ただしく月日は流れます。ぼーっと生きてるせいか、チコちゃんの顔が何度もよぎります。
12月に入ればクリスマスを楽しみ、大掃除を済ませて、紅白を見て、年越し蕎麦を頂き、、
年が明ければ、1年の無事を願って家族揃って初詣に行かれると思います。神社を歩いていると「本年厄年 ○○歳 平成○○年生まれ」などの表示を見ることはありませんか?

「ん?1歳多く書いてる??」

と、気になった方は、そう。

敏感!!笑

「えっ、間違ってるよ!?」

いやいや。合っているんですよ〜コレが。
この数え方を「数え年(かぞえどし)」って言います。

この数え方、人の亡くなった年齢でも使うことがあり、
度々、「ご住職、、、年齢間違ってますよ!」と突っ込まれたりすることがあります。

普段私たちが生活するうえで、様々な場面で年齢を記入することがあります。そのほとんど(いや、すべてと言ってもいいです)が「満年齢」を記入します。
時代錯誤と言ってしまえばそれまでですが、「数え年」をどんな風に計算していいかわからない方が大勢います。ここでは「数え年」と「満年齢」の違いを説明し、「数え年」の数え方を説明します。

現在日本で一般的に使われる年齢の数え方が「満年齢」です。生まれた日を「0歳」と数え、次の生まれた日(誕生日)が来ると「1歳」年を取るという数え方です。
様々な書類に満年齢を記入するときに、「誕生日前だから○○歳」「誕生日を過ぎているから△△歳」と考えます。
では、「数え年」とはどのような年齢の数え方なのでしょうか。

満年齢との大きな違いは、
1、生まれた日を「1歳」と数える
2、正月(1月1日)が来ると年を取る
上記2点が大きな違い、そして「数え年」の特徴と言えます。
様々な理由があるようですが、代表的なもので考えれば、胎内(お母さんのお腹のなか)で赤ちゃんは妊娠期間(十月十日といわれます)から命を宿しており、その期間も年齢として考え、生まれた時点で「1歳」とするようです。命のはじまり、それを出産前(数え年)とするか出産後(満年齢)とするかの違いでしょうか。

別の面白い説としては、はじまりの示す数字に「0」を使わないという理由もあります。
例えば、
・小学校に入学した最初の学年は、「0年生」ではなく「1年生」
・ピッチャーが最初に投げるボールは、「0球目」ではなく「1球目」
これに従えば、子どもが最初に生まれた年は、「0歳」ではなく「1歳」というように考えたのでしょう。
「数え年」の特徴の一つが「正月(1月1日)が来ると年を取る」というものです。なぜ誕生日ではなくお正月なのでしょうか。

皆様にとってお正月とはどんな日ですか?
家族で初詣に行って、お節料理を食べて、お年玉をもらって(私はあげる側)…様々なお正月行事があると思います。
昔から日本人は、お正月に「歳神様」(としがみさま)をお迎えする大切な日と考えてきました。
お正月を迎える年末に大掃除を行い、門松・しめ縄を飾り、鏡餅を用意するのは、この「歳神様」を自宅に迎え入れるための準備と考えられます。
そしてこの「歳神様」からいただけるものが、よくいう「お年玉」です。
「年」は「年神様」、「玉」は「たましい=いのち」のことを示すといわれ、これをいただくことにより更に一年生きる力をいただけると考えます。
ですので、
お正月が来る = 歳神様からお年玉をもらう = 一年分の力を得る = 1歳年を取る
歳神様に「今年も頑張りなさい。どうぞ、いのちを授けます。」と頂けると考えていました。
もう少し深堀すると、「数え年」は「暦」、つまり何年生まれかを重視し、
「満年齢」は「誕生日」、つまり今が誕生日前か後かを重視しているといえます。

最後に「数え年」の計算方法です。
あまり使用する機会のない「数え年」ですが、神社やお寺での「厄除祈願」、「七五三詣」などで使用されます。
あれ?数え年で何歳だっけ?と迷う方に。簡単な計算方法を教えます。

誕生日前 → 満年齢+2歳
誕生日後 → 満年齢+1歳

単純ですが、これが一番わかりやすい数え方だと思います。
あれ?七五三のお参りは今年?来年?と迷われた場合、上記計算方法で「3歳」「5歳」「7歳」のいずれかに該当する年にお参りください。もちろん神社やお寺にお問合せいただければ一番早いです。

お正月とお年玉