こんにちは。もくれんです。今年は梅雨が長いですね。私は雨の日も好きなんですが、皆さんはいかがでしょうか?今日は雨で、シトシト降る雨音を聞くのが、とても落ち着きます。

雨音を聞く日。聞く。そう、今日は“菊”の話。(無理がありますが気にしないで)

仏花でもよく使われる菊ですが、昔よりお葬式の祭壇には沢山の菊が並ぶことが多いです。最近は、カラフルな色花も見かける様になり、ピンクや黄色が中心といった明るい祭壇も見かけることが多くなりました。

お仏壇に供える仏花も、菊を入れることが定番ですね。で、よくよく考えると、「なんで菊ばっかり使うんだ?」と思いますよね。

仏事に多いのですが、普段なんとなく存在していることにも、始まりがあり、ちゃんと意味があります。最初からあるものって、存在しません。ちゃんと理由付けがされています。

これを“縁起”と言ったりもします。

菊が、中国から日本に渡ってきたのは、奈良時代の頃。薬草や食用品など色々な使い方ができるので、大変貴重なのものとされてきました。

平安時代から鎌倉時代にかけての天皇であった後鳥羽上皇が、菊の花を好んだことから天皇家の家紋になりました。菊花紋は、崇高なイメージがありますね!

そして菊は、花の中でも一番格式が高いと古来よりされており、亡くなった方に対して、菊を供えるということは、格式が高い=敬意を払っている。ということになります。
昔「菊はお葬式の花だから、普段は生けたらいけないの?」って聞かれたことがありますが、答えはNOということですね。

また、菊は薬草なので、解熱、解毒、鎮痛、消炎の効果があるので、漢方として扱われてきました。普段の生活で、皆さんがスーパーでお刺身を買われたら、お刺身のつまとして大根などとともに、たまに菊の花が添えられていますよね?あれは、見た目が綺麗だからという意味もありますが、昔からの言い伝えで、菊にある殺菌作用によりお刺身が痛みにくくなる様にしていたのです。最近では、プラスチックの菊の花が入っていることもありますが、見た目重視、コスト重視に又変化したということでしょうか。笑

ちなみに、白い菊の花言葉は、「慕う、誠実、真実」、黄色い菊の花言葉は、「高潔、わずかな愛」。亡くなった方に敬意を払う場合は、白や黄色い菊を使います。この2色が、特に仏事によく用いられます。

このように、普段なにげなくある行動も、ちゃんと理由があって、文化にまでなってきています。他にも例を挙げると、正座。相手に対して、誠実さを伝えたい姿、真摯に向き合う姿を表しています。大事な話がある時、相手には無意識に正座で向き合って話しますよね。サザエさんの1シーンで、カツオがお父さんと話す時は、100%正座。親に何かを頼みたい時、大きな報告がある時、イス文化になりましたが、膝を突き合わせて話すこともまだまだ多いです。日本人って、誰に教えてもらうこともなく、大事な時は正座をする姿が埋め込まれている様な気がしますね。

このブログでも、そんなお話に触れていければと思います。今日はここまで。

白い野花の写真