交通安全祈願の前に知っておきたい全知識|依頼先・費用・タイミング

自動車事故は、毎年1年間に50万件近く起きており、日々のニュースでも目にする身近な恐怖です。そのため、免許の取得や新車・中古車の購入などに伴って、車・バイクの交通安全祈願を希望される方が増えています。

ですが「どの神社ならちゃんとしたお祓いをしてくれる?」「近くに祈祷してくれそうな神社がない」「費用っていくらくらい?」と、よくわからず依頼できないで悩まれる人も多いのではないでしょうか?

また、「交通安全祈願なんて、本当に効果あるのか?」「やることに意味があるの?」と思われている方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、交通安全祈願について、タイミング・目的と効果・流れ・費用・依頼先までの全てをわかりやすくまとめました。

あなたも交通安全祈願について正しく理解することで、自分の希望に応じて適切なお祓いを受けることができるようになります。

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1 車の交通安全祈願とは

車の交通安全祈願とは、お坊さんに運転手と車(バイク)そのものへお祓い・ご祈祷(きとう)してもらい、神様や仏様へ交通安全をお願いする儀式のことです。

効果に科学的根拠はありませんのでもちろん気持ちの問題ですが、初心者マークの人・新車・中古車を購入した人・最近事故に遭って不安を感じている人が受けると、非常に有益です。

1-1 交通安全祈願はいつやると良いか

お坊さんにお伺いしたところ、交通安全祈願は「いつ受けてもいい」という回答でしたが、自動車販売店に確認したところ、特に次の3つのタイミングがオススメかつ利用者が多いとのことでした。

  1. 新車・中古車を購入したあとの「納車日」…「験を担ぐ(げんをかつぐ)」ことができる
  2. 新年のお参りのタイミング…「1年間の祈願と気持ちの切り替え」ができる
  3. 事故に遭ったあと…「不安を払拭する」ことができる

1-2 交通安全祈願の流れ

交通安全祈願の流れは、大まかに次の3つの流れです、

  1. 神社に向かい、拝殿(はいでん)と呼ばれる祈祷の儀式のための建物で、まず運転手がお祓いを受けます。
  2. 続いて、境内の中で車両自体にお祓いを受けます。
  3. 運転手と車両の祈祷が終わったら、神社でお札やお守りを受け取ります。

1-2-1 もらったお札・お守りは車に置く

お札・お守りは車

※現在は交通安全の観点からフロントガラスにお守りを吸盤で貼り付けるのは違反となります。
ダッシュボードに入れるなどしましょう。

交通安全祈願後にもらった「お札」や「お守り」は「神様仏様があなたを見守る目」となり、あなたが無事故の誓いを果たす努力をしているか見て加護してくれますので、必ず車に備え付けましょう。

お守りやお札はダッシュボードなどに入れるようにしましょう。

1-2-2 お札・お守りを返す時期

お札やお守りは神様が宿っているもなので、「見守って下さった神様仏様へ感謝を返すため」「1年間以上持ち続けると穢れが蓄積しすぎる」ことから、1年後に神社に返納することが良いとされています。

1年間そばに置いていたお守り・近くで見守って下さった神様は、1年後になるべくお守りを授与してもらった神社にお返しし、新たに祈祷を受けて新しいお守りを授かるようにしましょう。

ぴったり1年でなくても、初詣などのタイミングでお返しするのでもよい、とされていますので覚えておいてくださいね。

2 車の交通安全祈願の費用と依頼先2選

交通安全祈願は一般的には「神社で受けるもの」とされていますが、僧侶派遣サービスを利用すれば、ご自宅でも同様の交通安全祈願を受けることが可能です。

「神社」「僧侶派遣サービス」それぞれにメリットデメリットがあり、費用も全く異なりますので、交通安全祈願を行う前に、参考にしてみてください。

交通安全祈願のお金「初穂料」の必須知識

初穂料

車の交通安全祈願に伴いお坊さん(神社)にお渡しするお金は、『初穂料(はつほりょう)』、もしくは『玉串料(たまぐしりょう)』と呼ばれ、神様にお供えし捧げる神聖なものです。

お財布から取り出して「支払う」のではなく、熨斗(のし)や白い封筒に「御初穂料」と表書きし、新札を包んでお渡しするのがマナーですので覚えておいてくださいね。

2-1 神社や菩提寺に依頼する場合

近くに神主さんの常駐する神社がある場合や、檀家に入っている場合は、電話して「交通安全祈願のご祈祷はやってもらえますか?」と尋ねてみましょう。

神社や菩提寺に依頼する場合は、費用は「10,000円+お気持ち」で、「運転手は拝殿、車は境内という神聖な場所で祈祷を受けられる」メリットがあります。

初穂料 金額 最低額の相場は10,000円~+お気持ち※上限なし
例:高級車や事故車を中古で買い受けた人が納品時に祈祷を受ける場合は5~10万円包むケースもある。※訪問供養してもらえる場合は、別途お車代として10,000円包む必要があります。
メリット 運転手は拝殿、車は境内という神聖な場所で祈祷を受けられる

一方で、「出向く必要がある・お気持ちの費用がわかりにくい・僧籍簿に登録のない僧侶の可能性がある」というデメリットもあります。

特に費用については「上限を定めない」寺院がほとんどで、その地域・寺院の宗派・神主さんの考えや習わしで「暗黙の金額」が決まっていることもあり、「この金額でいいのか不安」と感じる方も多いようです。

また、仮に依頼した神社の僧侶が僧籍簿に登録のない人だと、僧侶とすらいえないので、適切な祈祷をしてもらえるとはいえません。

僧籍簿とは?

依頼手順

  1. 神社に事前に電話をし、「予約は必要か」「境内に車で入るルートはどこか」「自分の車のサイズで境内に入れるか」を確認する
  2. 当日車(バイク)で神社の境内まで入り手続き、祈祷してもらう。

2-2 僧侶派遣サービスを利用する場合

「自分の希望する宗派の僧侶を希望する日程で家まで派遣してくれる」僧侶派遣サービスは、頼めそうな神社が遠い・交通安全祈願に対応してくれる神社がわからない時は、非常に便利に利用ができます。

僧侶派遣サービスを利用する場合は、費用は「50,000円~55,000円」で、出張祈祷という括りで、「厄除け・除霊・商売繁盛・家内安全・交通安全」など様々な祈祷を受けられるというメリットがあります。

お布施 金額 50,000円~55,000円 ※確定料金
祈祷内容:交通安全・厄除け・除霊・商売繁盛・家内安全など
メリット
  • 出張祈祷という括りで、「交通安全・厄除け・除霊・商売繁盛・家内安全」など様々な祈祷をまとめて1度に受けられる
  • 出向く必要がなく、お坊さんに来てもらえる
  • 料金が決まっているので悩まないでいい
  • 僧籍簿に登録された僧侶を手配してもらえる
  • 都合のいい日に希望する宗派の僧侶を手配してもらえる

1年に1度、様々な「験を担ぎ(げんをかつぎ)」をまとめて受けられるので、やや費用は高く感じますが、非常に有益です。

依頼手順

  1. 受付をしている本部に電話し、希望日で来てくれる僧侶を手配してもらう
  2. 当日自宅に僧侶が来て、祈祷してくれる

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まとめ

交通安全祈願は、神様や仏様の前で「安全運転を心がけ無事故で過ごす努力をする」ことを誓い、受け取ったお守りやお札を通して神様仏様のご加護を受けられる儀式です。

意識づけの役割も果たし、より身を引き締めて運転に臨めることや、運転に不安がある場合も「交通安全祈願を行ったから大丈夫」と雑念を取り払ってくれるメリットがあります。

依頼先は近くの神社や菩提寺か、僧侶派遣サービスが利用できますので、ご自身にとって都合のいい先を選び、利用するといいでしょう。

この記事が、「交通安全祈願を受けたいけどよくわからないな」と感じているあなたの役に立てば幸いです